あと0.03秒……
アルペン男子回転の皆川選手は4位、湯浅選手は7位と大健闘でした。
いやぁ、しかし、皆川選手、2回の合計で3位まであと「0.03秒」。
惜しすぎた………。
少し話は逸れて、
今週発売の週刊文春という雑誌の中の、
堀井憲一郎さんという方のコラムがオモシロかったです。
「トリノ五輪報道の気まずい理由」というタイトルで、
「毎晩見ていると結構ダメージをくらってしまう、その理由は……」
冬の競技が人の失敗を願う競技だから
よーいドンで横並びでスタートする競技が少ないですからねぇ。
まさに今回も、2回目皆川選手が滑り終わった段階で3位。残りは2人。
観ている日本人の多くが、「失敗してくれ!」という祈りをテレビの前に
送ったことでしょう。
このコラムの中の文章をちょっと引用させてもらうと
(本来は著作権かなんかでダメなんでしょうが)
日本人選手が終わったあとに、日本中で残りの選手の競技を「失敗しろー」と
眺めることになる。
あまり人の失敗を願いつつ、スポーツを見るのはよくない。
でも願ってしまう。
解説者も微妙な発言になる。
露骨に残りは失敗すればいいんだ、と言うわけにはいかず
でも日本選手が負けてもいいから他国選手を応援しましょう
というウソを言うわけにもいかず、
もごもご、うごんぐな発言になる。
今回の解説の木村公宣さんは、わりとストレートでしたね。
皆川選手の直後の選手が、最初の方の旗門をまたいだ瞬間、
「うわぁ~!」
僕は普通に通過したように見えたので、「な、なにが起きた?」と
思ってしまいました。
その選手は一応最後まで滑ったのですが
(本人もダメというのは分かっていたみたいですが)、
その最中も木村さんは
「おそらく間違いなく不通過でしょう。断言しちゃいます」
など、素直な気持ちを発言していました。
木村さんの興奮気味の解説、かなり良かったです。
「メダルをとれば男子アルペンで50年ぶり、というより8位入賞でも50年ぶり」
そんな
「今、日本人選手はすごいことになっているんだ!」
というのがビシビシ伝わってきて、たまりませんでした。
結局、最後の選手は日本中の「失敗しろ!」という怨念もものともせずに
金メダルの滑りとなりました。
それでも、思いがけず楽しめた深夜のひとときとなりました。
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コメント
アルペン惜しかったですねぇ。
私は新聞で見ましたが(^^ゞ
>冬の競技が人の失敗を願う競技だから
確かにいえてる。
ヨーイドン!でスタートするのはクロカンくらいですか。
夏のオリンピックだって、体操や、シンクロ、果
ては陸上のフィールド競技なんてみんな人のミ
スを望みますからねぇ・・
さあ、今週末はまちに待ったJ開幕。
投稿: ゆり | 2006年2月26日 (日) 23時53分
>ゆりさん
皆川選手、本当に惜しかったです。
スポーツは基本的にどんな種目でも、
「相手のミス」を望む競技ですよね。
冬の場合はそれがはっきりと現われる感じですかね。
サッカーでも、去年の最後の方は、「仙台負けろ~、甲府負けろ~」と
ひたすら祈っていました。
そんなわけで、いよいよ今週末からJリーグが開幕ですね。
投稿: shigeta | 2006年2月27日 (月) 00時29分